■プロに聞いてみたHP(ワードプレス)の基礎知識:トラブル回避の5原則

      

1 HPの安定性の差

先週、ブログに「デジタル技術の基礎知識:HPのトラブルで痛感したこと」について書きました。世の中には親切な方がいるものです。私よりも数段、技術のことをよく知る方からコメントをいただきました。ありがたいことです。心から感謝しています。

HPのことを書いておこうと思ったのは、自分が関わっているHPの出来不出来に大きな違いがあったためです。5年以上トラブルなしのところがある一方、ワードプレスだけでなく、これとは別の形式で作ったHPでもひどい不具合が起きました。

この差はなんたることでしょう。作成時期の差もあるのでしょうが、素人でも、はっきりわかることがありました。作ってくださった人の差です。ダメになったり不安定化したHPを作った人と、安定していてトラブルがないHPを作った人の差が出ました。

       

2 トラブル回避の5原則

両者の差が、どこにあるのか、厳密なことはわかりません。しかしトラブル続きのHPをトラブルなしのHPを作った人に見てもらった結果、おかしなプラグインがたくさん使ってあって、あれやこれやの設定も、かなり怪しいところがあったということでした。

かなり安定してきましたので、やっと今後のことが考えられるようになります。今回あらためてワードプレスについて、一番基礎の話をお聞きしました。詳細なお話は後にしましょう。まずは以下のように、原則となる5項目のルールがあるとのことでした。

[1] プラグインをなるべく排除する、[2] 自動更新をオンにする、[3] PHP(開発言語)を最新のものに更新する、[4] MySQLを最新にしておく、[5] SSLを有効にする。これらが一番の原則です。トラブル続きのHPには複数の原則違反があったのでした。

       

3 プロが勧めるワードプレス

HPを構築する場合、ここ数年でワードプレスを無視することができなくなってきたということです。これからHPをつくる場合、ワードプレスをお勧めしますとおっしゃっています。会社のHPをワードプレスで構築するケースが増えているとのことでした。

会社のHPを構築する過程で、相当なノウハウの蓄積ができたようです。複数のサイトを作成して、検証をしていくとともに、ロジカルに原因を切り分けていくことによって、かなりの確率で安定的に運用できるHPが構築できるようになってきたのでした。

HPを完璧に安定させられるという人はいないでしょう。しかし確率論から考えて、ここまでやったらトラブルは起きにくい…と言えるようになってきたとのこと。以上も、如是我聞にすぎません。もう少しお話を聞きたいとお願いしたところです。

     

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■デジタル技術の基礎知識:HPのトラブルで痛感したこと

       

1 不可欠な一定以上の基礎知識

少し前に、HPのブログがうまく表示されなくなりました。WordPressの「プラグイン」がわるさをしたようです。しかしこういう原因を推定することは、私には出来ません。専門家にお願いしました。そもそもプラグインとは何なのか、知りませんでした。

プラグインというのは、拡張機能のことです。ここでは、HPを作るときに使っているWordPressというオープンソースの拡張機能が問題になりました。WordPressの評価さえできませんでしたから、専門家に希望を伝えて、このプラットフォームになったのです。

今回、プロの方にお話を聞くことができました。私がHPを作った2013年末から2014年にかけてだと、専門家でも分からないことが多々あっただろうとのこと。しかしもはや、一定以上の知識がないと、トラブルになりかねないということがわかってきたようです。

       

2 トラブルの影響と反省

たまたま9月から忙しくなっていたところに、HPのトラブルで、連載が止まってしまいました。しかし今回の対応で、プロが見てもほぼ安定したようです。「1箇所プラグインがうまく設定できない」というコメントですので、この点の解決が必要になります。

もう少しすると、HPが安定的に管理していけるようになるかもしれません。あらためてデジタル技術についての無知を痛感しました。専門家任せで、こちらは何も知らないというのは、やはりダメです。普通以上の基礎知識が必要だということになります。

今回、きわめて技術レベルの高い人にお願いできたのは、運がよかったと思います。この機会に、なんとか基礎的な知識を習得していくべきだというのが、私の反省です。それなりに知っていたこともありましたが、それでは何も役立ちませんでした。

      

3 必要不可欠な知識の範囲

ありがちなことですが、忙しいときのトラブルというのは、身に沁みます。影響なしには済まされません。日本語の文法の連載が止まってしまったのは残念無念なことでした。これは、また再開させるつもりです。この機会に、もう一度内容を検討してみます。

もう一つの願いは、HPのスタイルや構成をすこし変えたいということです。そちらもプロの方と相談して進めていけたらと思っています。このブログでも、種々雑多なものがうまく整理されずに並べられていて、テーマ別に振り返るのが簡単ではありません。

現在、思い当たるキーワードを検索にかけて、必要な文章を見つけていますが、もっと使いやすくできるはずです。プロの方にお願いして、もう少し対話を続けられたらと願っています。必要不可欠な知識がどの程度なのか、その把握からはじめるつもりです。

     

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■「専門家の失敗」:デジタル化のトレンド変化の事例

      

1 LINEを使う組織

少し前から、社内での連絡にLINEを使い組織が増えてきました。セキュリティの関係から、使用禁止にしている組織もあるでしょう。しかし使っている組織の人たちは、もし万一これが外に漏れても、何も困りません、大丈夫ですよと言っていました。

こうした発想の人たちに対して、違和感を持つ人がたくさんいるのも分かります。同時に、流れがどちらに向かっているかも、ある程度見えているはずです。こうしたトレンドは、メールからLINEという流れだけではないことも、お気づきでしょう。

Officeが使われなくなってきました。普通の組織では、まずありえないことでしょうが、昨年から、あきらかに一部の組織でOffice離れが起きています。Excelではなく、スプレットシートを使いだしているのです。まだ併用といったところでしょうか。

      

2 専門家の「失敗」

最近おもしろいことを経験しました。専門家がスプレットシート用に、きちんとした文書を作ってくれたのですが、これが使えませんでした。専門家からすれば、いちばんいいモノをつくるのがあたりまえのことだったのかもしれません。しかし失敗でした。

スプレッドシートの機能は、まだ明らかにExcelと較べると落ちます。従って、Excelの最新版で作成して、それをスプレッドシートで読み込めば、質のいいものが作れて、スプレッドシートでも使えるはずでした。ところがもはや、それさえも不可能になっています。

小さな会社の新しいパソコンにはOfficeが搭載されていません。もはやグーグルの提供するオフィス用のGoogle Workspaceに切り替えていくようにという発想があったようです。結局、最新のExcelが開けなくて、スプレッドシートで読み込みができませんでした。

この会社では、スプレッドシートで作成するようにという前提があったようです。ExcelなどのOfficeなしのパソコンが前提になっていました。現在使える機能を前提にして、作成するようにという考えです。今後、使える機能が拡大していくのはもう見えています。

     

3 批判される「専門家」

OSの市場では、ウィンドウズとMacのOSが並立し、スマートフォンでもiフォンとアンドロイドのプラットフォームが共存しているのはご存知の通りです。選択肢がありますから、各自の使い方ができます。バランスをどう取るかということになるでしょう。

もう一つのことを思い出します。かつての「マル秘」扱い文書のことです。べつに秘密にするほどでもないものでも、慣習に従っているのか、慎重すぎる態度で「マル秘」扱いになっていました。あとになってみれば、ばかげていると感じることです。

セキュリティや機能の問題は、だんだん気にならなくなっていくはずです。そうなるとコストが問題になります。さらにメールよりもLINEが楽だと感じ、共有できるからスプレッドシートが便利だと感じる人が増えてくれば、方向は見えてくるでしょう。

20代の若者たち何人かに確認してみました。もはや例外なしにLINEの方が便利、共有できるスプレッドシートがいいと言います。機能は十分だということでした。「専門家の失敗」に対して、全員が批判的だった事実を知っておいても損ではないでしょう。

      

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■デジタル化の発達:梅棹忠夫の想定を超える技術進歩

       

1 索引作りの苦労

デジタル化しておけば索引を作るのも簡単になると、あたりまえのように書きました。間違いではないはずです。しかし何で索引の話をしたのか、そんなに意識していませんでした。自分でも検索をよく使いますから、それで索引の話になったものと思います。

ところが、ふと思い出したことがありました。梅棹忠夫の話です。著作集を1989年から1994年にかけて作っています。そのとき索引を作るのに1年かかったということでした。苦労したようです。その記憶が不思議な印象として残っていた気もしました。

『日本語の将来』という本で、梅棹忠夫は索引について語っています。日本では[学術書でさえも索引がついていない]けれども、学術書の場合、[アメリカあたりでは、「索引のついていない本は読むに値しない」という考え方があります](p.73)。

ところが[本の索引を日本語でつくろうと思うたら、四苦八苦なんです]。[わたしは22巻の著作集の総索引を作ったんです。この総索引をつくるだけで1年かかった]。[なぜそんなにむつかしいのかといいますと、漢字です](pp..73-74)とのことでした。

     

2 梅棹の主張の間違い

梅棹は[漢字の読み方を決めて、それをアイウエオ順に直して、索引にしたてていく]のに苦労したということでした。ところが、[この作業はヨーロッパやアメリカなどの、ローマ字国では瞬間的にできるんです](p.74)と主張しています。もちろん間違いです。

欧米の「ローマ字国」でも、索引にいれる項目を立てなくては、索引はできません。項目立てができたら、各項目ごとに検索をかければ当然すぐに結果が出てきます。これは日本語でも同じことです。例えば「梅棹忠夫」と検索をかければ、すぐに結果が出ます。

索引で大切なのは、項目立てです。漢字の項目を立てていくこと自体、自然なことでしょう。このときカタカナでも、ひらがな、漢字であっても、ローマ字でも検索は楽にできます。漢字の読み方が統一化されていない場合もありますが、大した問題ではありません。

     

3 急激な発展をしたIT・デジタル技術

梅棹の発言は1996年のものです。インターネットが十分に普及しておらず、現在のような高度な検索機能もなかった時代の発言です。これらはその後10年で解決してしまいました。逆にいまから見ると、梅棹の語ったことは当時を知る貴重な記録になりそうです。

▼情報検索というものができなかったら、いかに膨大な情報を蓄積しても、紙くずの山になるだけなんです。この中から、必要なものをスッと取り出すことが出来なければ、ダメなんですね。 p.74 『日本語の将来』

われわれは必要な情報を検索して見つけます。それは当たり前のことになりました。何かあれば検索に頼るという人はいくらでもいます。行きすぎかもしれないのです。それで賢くなったかと言えば、そうでもないでしょう。しかし現在そのくらい使われています。

デジタル化による影響は大きかったということです。機械の面から見れば、大変な発達でした。これからも発展するでしょう。一方、人間が機械のように発達するはずはありません。人間のなすべきことは、発達した機械を上手に利用する方法を考えることです。

    

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